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和歌 ・ 鉾とりて(わか・ほことりて) -幕末期-



戦いの中で最期を覚悟した一首

土方歳三

土方歳三

五稜郭

五稜郭



作者の土方歳三(1835〜1869)は1863年、新選組を結成し、「鬼の副長」として、近藤勇や沖田総司らとともに京都市中の治安維持に当たり、倒幕論者らを取締まりました。鳥羽伏見の戦いに敗れた後も新政府軍に抵抗し、北海道の箱館五稜郭の戦いで指揮をとり、最後は銃弾に倒れました。

新選組は明治・大正期には賊軍とされていましたが、昭和期から評価が見直され、昭和40年代に小説やドラマを通じて、新選組ブームが起こりました。彼が使っていた刀のうち、「和泉守兼定」「大和守源秀國」「葵紋越前康継」の三振りは、現在も博物館などで見ることができます。

この和歌は、2011年に京都の霊山歴史館で見つかったもので、土方歳三の辞世の句だと考えられています。「鉾を手にし、月をみるごとに思うのだ。明日は自分の屍に月の光が照るのかもしれないと。」

振付例としては、前半は殺伐とした剣技で市中を取り締まる様子を表し、刀剣に己の人生と身命を託した気持ちを表現します。後半は防戦的に戦って潔く散りゆく様子を見せるか、もしくはその直前の死地に向かうまでを演じます。

「箱館大戦争之図」永嶌孟斎画

「箱館大戦争之図」永嶌孟斎画

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